「公務員試験の勉強をしようと思っているけど難しいの?」「今から勉強しても間に合う?」「そもそも何から勉強すればいいのか分からない!」
こんな悩みをお持ちではないでしょうか?公務員試験の受験を考えている方は、最初は不安でいっぱいだと思います。実際に筆者もそうでした!
この記事では、こうした悩みに答えるべく、実際に地方上級試験と国家一般職試験に合格した筆者が、受験してみた本音や実際にやっていた勉強法を紹介していきたいと思います。
筆者自身が受験生の時に知りたかった情報ばかりですので、公務員試験の受験を考えられている方には少なからず参考になるのではないかと思います。
※この記事では、筆記試験についてをざっくり語る内容です。教科ごとの細かな対策や論文・面接試験は別の記事をアップ予定です。
公務員試験は難しいのか?

皆さんが恐らく一番気になっているであろう「公務員試験は難しいのか?」について筆者の手ごたえで答えたいと思います。
公務員試験自体は難しいけれど、筆記試験のボーダーを突破するのは難しくない!
というのが筆者の正直な意見です。
もちろん、国家総合職など激ムズな試験は例外的かもしれませんが、現状公務員試験のほとんどがそうだと思います。
公務員試験の内容自体は相変わらずとても難しいと思います。数的処理、民法、経済…そもそも科目数がとんでもなくありますよね!
しかも実際の試験では結構ひねった問題とか細かい知識が問われる問題が普通に出題されます。
どれだけ勉強しても完璧にはたどり着けないでしょう。
しかし、(ラッキーなことに)近年は筆記試験のボーダーが著しく下がっています!
年々公務員受験者数が最低を更新しており、公務員不人気の流れが大きく影響していると思います。
また、近頃は、公務員試験が人物重視の傾向になっています。つまり、筆記試験で多くの受験生が合格しますので、本当の勝負は面接試験です。最近では、筆記試験自体を廃止してSPIなどを取り入れているところも増えてきてますね。
このように、公務員試験自体は難しいのですが、筆記試験のボーダーを突破するのは比較的簡単だと思います。

勉強が難しくて挫折しそうになることがあると思いますが、「意外と筆記試験にビビる必要はない」という心持ちでいれば、メンタルを保てますよ!
必要な勉強時間はどれくらい?

公務員試験に必要な勉強時間は試験種によって大きく異なります。教養試験のみやSPIの試験はそれほど勉強時間を確保しなくてもよいですが、総合職なんかはかなりの時間勉強しなければなりません。
その間にあり、最も多くの受験生が受験するであろう地方上級と国家一般職について話したいと思います。
大体目安としては800~1000時間くらい勉強すれば安泰かなという感触です。
6月に試験があったのですが、筆者が勉強を始めたのは11~12月頃です。つまり、約半年間の勉強です。
基本的に平日休日問わず毎日勉強するようにしていました。
とはいっても、大学での勉強やバイトと両立してやっていましたので、平日は3、4時間、休日は5、6時間できればいいかなという感じでした。
忙しくて勉強時間が取れない日があっても、必ず少しは公務員試験の勉強に触れるように心掛けていました。ブランクが空くと継続できなくなりますからね!
合格するためにやった勉強法!

まず、筆者は予備校や通信講座などは全く使わず、独学で勉強しました。
まず始めたのはミクロ経済・マクロ経済と数的処理でした。
数学に苦手意識があったので、早めに攻略しておきたいと思ったからです。
使用した参考書を下のリンクにて簡単に紹介しておきます。詳しい解説はまたこちらの記事を参照ください!
経済と数的処理は参考書全体を2周しました。
難しすぎるところや頻出度が低いところは飛ばしたりしましたが、概ね全ページには目を通し理解するように努めました。
初めてやる科目はある程度全部やらないと全体像がつかめませんので、しっかりやることをおすすめします。
経済はアウトプットのために並行してスー過去をやりました。ミクロ→マクロの順でやるといいと思います。
ある程度数的と経済が固まってきたら、憲法→行政法→民法の順で勉強を進めていきました。
憲法は一番取り掛かりやすい科目なので法科目の中では一番最初にやるといいでしょう。
行政法は暗記科目で、民法はより理解が求められる科目なので法律初学者は民法からやるといいと思います。(筆者は民法勉強済みだったので民法はあと回しにしました)
筆者は憲法・行政法・民法すべてスー過去を使いました。
数的、経済、憲法、行政法、民法は主要科目と呼ばれていますが、これらの科目を一通り終えた後は、時事、文章理解、行政科目、人文科学、自然科目に取り組みました。
よく公務員試験では「科目を広げすぎるな」「捨て科目を作って科目を絞れ」とアドバイスされることが多いと思いますが、実際に受験した筆者としては正反対の意見です。
つまり、浅く広くいろんな科目を準備しておいた方が総体的に点数がとれます。
しっかり勉強したはずの科目が難化し太刀打ちできないということが公務員試験ではよくあります。
どんな問題がきても解けるように一個の科目を極めるのはコスパが悪いですし、ほぼ不可能に近いです。
ですから、筆者のおすすめとしてはなるべくたくさん予備科目を作っておくことをおすすめします。

でも、たくさん科目を準備するなんて大変じゃないか。そんな勉強する時間もないし…
安心してください!経済や民法などの主要科目は時間がかかりますが、その他の科目はずっと負担が軽いです。
時間がないときは、再頻出ポイントとかキーワードだけでも押さえておくと意外と本番で点が取れたりします。(←重要です)
薄い参考書で十分ですので、ぜひ安易に捨て科目を作らず「再頻出だけでも…」ていう気持ちでやってみてください。
筆者がお世話になった参考書を簡単に紹介しておきます。
必須参考書です。政治学・行政学・国際関係・社会学・社会政策が一つの参考書にまとまっています。薄いですが、よく問われる内容が網羅されています。時間が無い方でもこれだけはやった方がいいと思います。
時事といえば速攻の時事!という感じですが、筆者はこちらの参考書を使いました。国家一般職用の時事に合わせて人文科学や自然科学の知識も得られるように工夫された一冊です。
別の記事で紹介していますが、国家一般職受験の方は教育学が本当におすすめです!範囲が狭い上に大体出るところが決まっているコスパ最高の科目です。スー過去の重要点をおさえれば十分です。
最後に勉強中意識していたことについて話しましょう。どの科目でも意識していたことは2つあります。
1つ目は、勉強にとりかかる時必ず前回やったところを復習したことです。
一日経てばやはり勉強したところのいくつかは忘れてしまいます。「前回何やったんだっけ?」と確認する程度でもいいので復習するようにしましょう。意外と前回分からなかったところもすんなり分かるようになることもあります。
2つ目は、分からないところがあってもあまり考えこまずに進めることを意識しました。
公務員試験の科目は難しいので、絶対につまずくポイントがあると思います。そんな時に「うーん」とじっくり考えてしまうと時間の無駄になるだけでなく、その時点ではどうせ考えても分からないことが多いです。
まずはどんどん先に進むことを意識してみましょう。前の内容に進んだことで、「あーそういうことか」と後で理解できることが多々あります。というかそんなことばっかりです笑。
何周しても分からないところは潔くあきらめましょう。他の単元で点を取るか、新しい科目で点を取ることを視野に入れることが大切です。
最後に勉強法のポイントをまとめておきたい思います。
【まとめ】勉強法の重要ポイント
- 初めてやる科目は参考書全体を最低2周して全体像を掴む。
- 前回やった問題を簡単にでもいいので毎回復習する。
- つまづいてもあまり悩まずテキストを進めることを意識する。
- 安易に捨て科目を作らず、再頻出項目だけでもおさえる。
- おすすめは数的・経済→法科目→その他の順で勉強
- 参考書に迷ったらスー過去でOK
(おまけ)国家一般職の実際の点数を公開!

最後におまけとして、実際に受験した国家一般職の点数を公開したいと思います(自己採点ではありますが)
教養試験(30点満点)
文章理解 10/10
数的処理 3/14
時事・情報 5/6
教養試験合計 18/30
専門試験 (40点満点)16科目から8科目選択
憲法 1/5
行政法 2/5
民法Ⅰ 4/5
民法Ⅱ 5/5
国際関係 2/5
社会学 4/5
教育学 5/5
英語基礎 4/5
専門試験合計 27/40
教養試験が6割、専門試験が約7割というまずまずの結果でした。この点数ならば、どの地区で受験しても合格圏内に入っているでしょう。
教養試験は文章理解が満点で、時事が一問ミスでした。文章理解はほとんど対策していなかったので、点数はとれましたが時間がかかりすぎましたね。
数的にほとんど時間を回すことができませんでした。絶対に解ける問題だけを3問だけ解いて、後は適当にマークしました。(見事に全部外れましたけどね笑)
数的は公務員試験の最重要科目とされていますが、意外ととれなくても他でカバーできたなという印象です。数的を勉強するときは完璧を目指すのではなく、頻出事項、パターンが決まっている問題だけの対策でじゅうぶんかもしれませんね。
専門試験は全体として想定外の結果になりました。
まず、憲法、行政法が難化して得意科目だったのですが、ひどい結果になりました。公務員試験は本当にこういうことがよくあります。
そして一番勉強に時間をかけた経済ですが、ミクロもマクロも選択しませんでした(笑)。
やっぱり苦手なので。「経済を捨て科目にすると落ちる」みたいなことをよく聞きますが、そんなことはないと思います。他の科目をいくつか準備できていればなんとかなると思います。
苦手な方は頻出ポイントだけ勉強しておいていざとなったら捨てるくらいの気持ちで勉強するといいと思います。
直前に勉強した社会学や教育学が高得点でした。この2科目はコスパが本当にいいのでおすすめです。重要ポイントをおさえただけですが、戦えました。
また、英語が得な方は英語基礎は絶対に選択するべきでしょう。比較的簡単です。英語一般はあまりおすすめしません。かなり文章が長く、内容も難しいです。
国家一般職の専門試験は特にどれだけ科目を準備できたかが大切だと思います。勉強した科目が難化したり、逆に全く勉強してない科目が簡単だったりするからです。
どの科目も頻出ポイントだけは押さえておきたいですね。
まとめ

この記事では、実際に公務員試験を受験した身から、公務員試験について感じたことやおすすめの勉強法について話してきました。
公務員試験の受験を考えている方、今頑張って勉強されている方に少しでも参考になれば嬉しいです!




