クラシック音楽の歴史をざっと解説!作曲家や名曲を覚えよう!

教養
悩める人

「クラシック音楽といえば、ベートーヴェン、モーツァルト、バッハ…とか有名な作曲家は知っているけど歴史的に何をしたのか分からない」「有名な作曲家が分からないからもっと詳しくなりたい」

クラシック音楽は身近にあふれているので、点としての知識で作曲家とか名曲を知っている方は多いと思います。

ですが、クラシック音楽の流れは自分から勉強しようとしないと意外と身につかないかもしれませんね。

この記事では、クラシック音楽の歴史を知りたいという読者の方に向けてクラシック音楽の歴史を分かりやすく解説していきたいと思います。

クラシックは教養として知っておいた方がいいだけでなく、音楽生活の充実にもつながります。クラシックは奥深くとても面白いので、興味を持つきっかけとなれればいいなと思います。

クラシック音楽って何?

クラシック音楽という言葉は誰でも知っていますが、クラシック音楽ってどんな音楽のことを指しているのでしょうか?

答えは、18世紀から20世紀前半に演奏されたヨーロッパの音楽を指します

西洋音楽史の中でみれば意外に、クラシック音楽ってごく一部にすぎないのですね。

そしてクラシック音楽は大きく3つの段階に分けることができます。バロック音楽、古典派、ロマン派の3つです

絵画とか文学みたいにいろんな主義に分かれておらず、理解しやすいのではないかと思います。

まずはこの前提を頭に入れた上で、バロック音楽、古典派、ロマン派の順番に代表作曲家を挙げながら取り上げていきたいと思います。

クラシック音楽とは
18世紀から20世紀前半に演奏されたヨーロッパの音楽
バロック音楽、古典派、ロマン派の3つに大別される

バロック音楽

17世紀前に入る頃までは、ヨーロッパの音楽は教会音楽が主流でした。

しかし、17世紀~18世紀半ばのバロック音楽の時代では、王侯貴族に仕える音楽家が宮廷で演奏する光景が見られるようになってきました

17世紀にクラシック音楽の中心地となっていたのはオペラが発信されたイタリア、そしてフランスでした。ドイツは30年戦争によって疲弊しており、まさに復興中でした。

イタリアでは、オペラの祖であるモンテヴェルディ、フランスで活躍したリュリ、ヴィヴァルディをバロック音楽の作曲家としておさえておきたいです。

しかし、バロック音楽で最も重要な作曲家はドイツのバッハとヘンデルです。

バロック音楽の作曲家+おすすめ曲

・モンテヴェルディ
・リュリ
・ヴィヴァルディ
バッハ 『マタイ受難曲』
ヘンデル 『水上の音楽』

バッハとヘンデルは同じ1685年生まれですが、実に対称的な生き方をしていました

バッハは生涯ドイツから出なかったのに対して、ハイドンは世界中飛び回っていました。またバッハは2人の妻との間に20人の子どもを授かったのに対して、ヘンデルは生涯独身でした。

この2人の偉大な作曲家バッハとヘンデルが没すると同時にバロック音楽も終わりを迎えます。

古典派

今では、クラシック音楽といえば交響曲だといっても過言ではないですが、交響曲の基礎を作り上げたともいえるのが古典派の音楽家たちです。

交響曲(シンフォニー)
オーケストラのために作られる大規模な楽曲。複数の楽章で構成される。

古典派の代表作曲家といえば、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン。ビッグネームですね。

この時代に確立された重要なスタイルとして「ソナタ形式」があります。

ソナタ形式は提示部→展開部→再現部→終結部と一連のストーリーとなって音楽が演奏されることをいいます。

まず展開において主役となる音と、それとは真逆なサブ的な音が提示されます。この2つのライバル的な音がドラマを繰り広げていくようなイメージがソナタ形式とでもいえるでしょう

ハイドンやモーツァルトが作り上げていったソナタ形式を徹底的なものにしたのがベートーヴェンです。

ベートーヴェンはクラシック音楽史において革命的な存在でありました。その顕著な例が見られるのが、「交響曲第9番」です。通称第9で日本では年末の風物詩になっていますね。

第9ではご存知の通り、最後の第4楽章では声楽が声楽が取り入れられます。遂に器楽曲の枠すら超えてしまいました。(ちなみに第9作曲中の時点でほぼ耳が聞こえていなかったそうです)

ベートーヴェンは、これまでの作曲家の多くがそうであったように注文されて音楽を作るのではなく、自分の感情を表現するために音楽を作り上げました。もうクラシック音楽は王族や貴族のたしなみだけではなくなったのですね

この流れが後のロマン派につながっていきます。

古典派の作曲家+おすすめ曲

・ハイドン 『弦楽四重奏曲第77番(皇帝)』
・モーツァルト 『交響曲第41番(ジュピター)』
・ベートーヴェン 『交響曲第9番』

ロマン派

ロマン派の時代には私たちの聞いたことのある名だたる作曲家がたくさんいます。

シューベルト、ショパン、ワーグナー、ブラームス、チャイコフスキー、マーラー、ドビュッシー、ラフマニノフ…個性的な作曲家ばかりで、体系化するのが難しいのがロマン派の特徴でもあります。

ひとついえるのは、ロマン派時代にはクラシック音楽が王侯貴族のものではなくなり、市民階級に急速に広がっていった時代であるということです

ロマン派の特徴は音楽でありながら、まるで小説のような物語性があることだといえます

例えば、ベルリオーズは『幻想交響曲』の中で標題音楽なるものを確立しました。ベルリオーズ自身の恋愛体験をもとにした私小説みたいな音楽です。

リストは交響詩を作り出し、ワーグナーは物語性のあるオペラを完成させました。

ロマン派の作曲家は個性的でいろんなタイプがいます。名前の聞いたことのある作曲家からでいいので、ぜひ一度その代表作を聴いてみてください。

下におすすめ曲とともに作曲家のリストを作成しました。

ロマン派の作曲家+おすすめ曲

・シューベルト『交響曲第7番(未完成)』
・シューマン『幻想曲八長調』
・ベルリオーズ『幻想交響曲』
・メンデルスゾーン『ヴァイオリン協奏曲』
・ショパン『12の練習曲作品集』
・リスト『ラ・カンパネラ』
・ワーグナー『ニーベルングの指輪』
・ブラームス『交響曲第1番』
・チャイコフスキー『交響曲第6番(悲愴)』
・ドヴォルザーク『交響曲第9番(新世界より)』
・マーラー『交響曲第1番(巨人)』
・ドビュッシー『牧神の午後への前奏曲』
・ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』
・ヴェルディ『レクイエム』
・プッチーニ『蝶々夫人』

まとめ

こちらの記事ではクラシック音楽の名曲10曲を紹介していますので、興味を持たれた方はぜひ読んでいただけると幸いです。きっと好きな音楽が見つかると思います。

ざっとクラシック音楽の歴史について見てきました。もう一言で表してしまうのなら、クラシック音楽は王侯貴族から民衆へと聴衆が拡大していったと見ることができます

もっと詳しく知りたいという方は以下の本がおすすめです。

今は便利な時代でいくらでもクラシック音楽を聴くことができるのでぜひいろいろ聴いてみてくださいね。

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